第183回 途中でやめた本の中に♪
途中でやめた本の中に♪
挟んだままだった♪
もしそうだったらゾッとするよ。
服とか布団とかの中に紛れ込んでたことは何度もあったよね。
君が発見されたら、着る時も寝る時もいちいち確認しないと気が済まなくなる。
そのシーズン中ずっと。
面倒くさいから、ほんと、やめてくださる?
君との思い出は数えきれないほどあるよ・・・。
簡単なあらすじ なんかにまとまってたまるか♪
途中から読んでも 意味不明な二人の話♪
小学校中学年ぐらいまでは平気で素手で掴めてた。
いつも、「ちほちゃんお願い!」とか頼まれたりしてさ。
何みんなギャーギャー言ってんの?とか思いつつ、得意になってその役を買って出てた。
でも、いつからだろうね。
君のことが嫌いになった。
だんだんと避けるようになった。
そうだ、思い出した。
中学生の時、運動靴の中に潜んでたことあったよね。
なんでわざわざ私の靴を選んだの?
かまってほしかったの?
ごめん、そのせいで君のことがもっと嫌いになったんだ。
君に刺されたこともあったね。
そんなに痛くはなかったけどさ、
まさかそんなことまでしてくるとは思わなかったよ。
あの時はさすがに訴えたよ。お母さんに。
桜散る♪ 桜散る♪
毎年、何月から何月まで君と過ごしているのかは正確に思い出せないけど、
この時期大量発生するのは確かだよね。
「今ならまだやり直せるよ」が風に舞う♪
いや、無理無理無理。
初めて呼んだ君の名前♪
記憶にないけど、初めて呼んだのは「ハットウジ」だったんだろうね。
それが岡山の方言だと知ったのはいつだったかな。
君は色んな異名を持ってるよね。
検索したら、ヘコキムシ、ガイダ、ブイブイとかたくさん出てきたよ。
振り向いたあの顔♪
別に振り向いてくれなくていいよ。
そういえば、まじまじとお顔を拝見したことはないね。
あ、これは検索しないよ。やめとく。
急いで閉じ込めた♪
ガムテープでね。
あのね 本当はね♪
あの時言えなかったことを♪
今日は言おうと思いまーす!
飛び回るとまた厄介だよね。
君の羽音、結構うるさいんだよ。勉強の妨げ。
高校生の時、夜中に私の頭上をブンブン旋回しやがってさ。
明日テストなんですけど!とか言ってもどうせ無視するんでしょ。
電気消したら大人しくなるのは分かってるんだけど、
こっちもそれがないと勉強できないし。
ほんとに困ったよ。
それで翌朝、照明の中で息絶えた君のシルエットを見上げて思うんだ。
君は何度同じ過ちを繰り返したら気が済むんだろう、と。
バタン。
また君が障子にぶつかる音がした。
全く懲りないね。
私は重い腰を上げ、窓際に常備してある茶封筒の口を開けると、君の足元に近づけ、スッと華麗にキャッチする。
これにて退治完了。
まだ封筒の中でゴソゴソ蠢く音はするけど、別に気にしないよ。
終わってから分かっても 遅いのにな♪
私はこたつに戻るからね。じゃあね。
「今ならまだやり直せるよ」が風に舞う♪
嘘だよ ごめんね♪
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カメムシが多いということに、自分が真庭にいることを実感する今日この頃です。
コロナのせいで、なかなか岡山に戻れません。
当分実家暮らしが続きます。
今回は、カメムシと私の意味不明なお話を
クリープハイプの『栞』にのせてお送りしました。
最後ぐらい、綺麗な写真でも載せておこうかな。
各地で桜が見頃を迎えていますが、菜の花もいいものです。
みなさん、川東公園の横を運転する際は、よそ見に注意ですよ~。
次回はみきてぃです!
この前、資料の受け取りのために久しぶりに大学に行った時、
相変わらず気付けなくてごめんね。
みきてぃに早く会いたいなー。