第33回 ホラー書体「古印体」はどう扱うべき?
こんにちは、ゆーまにわのデザイン担当松本です。
この前からいきなり師匠と呼ばれるようになりました。弟子は取ってません。
さて今回はデザイン担当らしく、書体の話をしてみようかと思います。
古印体とは?
タイトルにもある「古印体」ですが、皆さんも一度は目にしたことがあると思います。
こんな字です。
古印体は、元々奈良時代の寺院で使われていた印鑑用の書体と言われています。
このフォントはよくおかしなところで使われます。
↑こんな感じに。
インクの滲みやかすれの表現が判子っぽいためか、古くて手作り感のあるイメージで使われる場合が多いようです。
でも、怖くないですか?この文字。
例えば、ゆーまにわが手作りのせんべいを販売することになったとしましょう。
この文字だと不安になりませんか?毒とか入ってそうですね。
古くて手作り感のあるイメージを表現したい場合は、毛筆フォントを使った方がいいんじゃないかなと思います。
こっちの方が暖かさもあっていい感じなんじゃないでしょうか。
では逆に、この「古印体」をホラーっぽく見せないためにはどうすれば良いのか?
ちょっと遊んでみましょう。
古印体、脱ホラーチャレンジ
【例文】
桃太郎だったものが完全にホラーの出だし部分になってしまいました。
きっとこの後持ち帰った桃の中から怨霊が出てきて大変なことになるのではないでしょうか。
【色を変える】
黒い背景だと恐怖感を与えやすいので、背景色を変えてみました。
若干怖さが軽減されたものの、やはりホラー文字です。
【ポップにする】
ちぐはぐな印象を受けます。
このフォントをこういう印象で使う場面が思いつきません。
貞子のライトノベルなんかが出たら活躍するんでしょうか。
【爽やかにする】
成仏しかけているところかな?
三途の川が見えます。
結局、何をしても書体の印象が強すぎてシュールな感じになってしまいます。
このフォントはホラーにしか使えないのでしょうか?
いいえ、一つだけ別の使い道があります。それがこれです。
そう、印鑑です。
冒頭でも述べたように古印体はもともと印鑑用の書体として作られたので、印鑑にするのが最も正しい使い道だと言えます。
印鑑に似た判子だとどうでしょうか
判子はちょっと微妙ですね。
若干ホラー味が出てしまうので避けた方がベターです。
結果
結論を言うと、
古印体はホラーと印鑑以外には使うべきではない
ということになります。
初めて使いましたが結構扱いが難しい書体なのでなるべく避けたほうがいいですね。
但しホラーには最適です。
みなさんも何か作るときは古印体に気をつけてください。
それでは、最後まで読んでいただき、
次回予告
次回の担当は丸下さんです!
なんか半年ぐらい会ってないんじゃないかと思います。
私の顔、覚えてるかな…
来週もお楽しみに!